NPO法人みんなの発電所

みんなの発電所(山梨県上野原市)

『素人』がゼロから作った発電所

 「電気についてはまったくの素人。右も左もわからない状態でした」と語るのは、NPO法人みんなの発電所理事長の倉橋さん。
 友人や知人に声を掛け、仲間を募り、手分けして役所や本で発電所の手続き方法を調べたり、脱原発関連のイベントで出資金を募るなど、準備期間は約2 年を要しました。1枚20㎏の太陽光パネル120 枚を並べられる土地もそう簡単には見つからず、10箇所ほどの候補地をまわりながら、所有者と交渉の日々。同じNPO のメンバーのひとりが山梨県にある耕作放棄地を紹介してくれたことでなんとか決着しましたが、困難な状況でもあきらめなかったのは、想いを同じにする出資者からの声でした。

 「原発のない社会にしたい」、倉橋さんは「再生可能エネルギーを増やしたいと思っている人は呼び掛けると、けっこう多いんです。でもいろいろな事情で太陽光パネルをつけられない人もいる。そういう人たちの分までがんばりたい」と最後まで完成に意欲を燃やしました。メンバーで1枚1枚パネルを取り付ける人力作業を終え、2015年の7月に太陽光発電所が完成しました。
 (写真は(左から)上村さん、理事長の倉橋さん、中村さん、市村さん)

この発電所がつくり出す電気には自立した社会を『みんな』でつくっていきたいという想いが込められています。