太陽光発電所(秋田県南秋田郡大潟村)
自立できる村づくりへ
「50数年前に日本最大の干潟だった大潟湖を干拓してできた村が、いま私たちが暮らし、農業を営んでいる大潟村です。海抜マイナス4メートルのまっ平らな土地なので、田畑に水を入れるにも排水するにもポンプを使う―― つまり、電気は欠かせないんです」と語るのは、㈱大潟共生自然エネルギーの高橋さん。
原発事故の教訓もあり、村役場と地元企業が連携し、村民も参加したメガソーラー事業に取り組むようになったのは自然な流れでもありました。 私自身、パルシステムにコアフード米をお届けする産直産地「オーリア21」の代表も務めていましたが、農業とエネルギーで自立した村づくりを進めたくて、いま村長として先頭に立っています。
村民あげての応援が太陽光発電を支える
村の成り立ちが「開拓」だったこともあってか、村民の絆はとても深い。 この太陽光発電所を作るにあたっても、その基金に対して全村民3,200人の4割近くが出資してくれました。
村は長い間、減反政策に翻弄され、今は米価の下落でなかなか先行きが見えにくい。だからこそ子や孫の代まで安心して暮らせる"土台づくり"に人生をかけたいと思っています。