十文字チキンカンパニーを訪問しました!
素敵なパネルとともに歓迎してくれたのは、パルシステムの人気商品、『までっこ鶏』の産地である(株)十文字チキンカンパニー。ここでは「人・動物・環境の健康」を考え、 鶏の飼養から加工・販売、鶏ふんを利用した発電事業まで行っています。
今回は現地にお邪魔させていただき、までっこ鶏が食卓に並ぶまでの過程を見学させていただきました。
「動物の健康を考える」が体現された、衛生管理体制
まず最初に見学させていただいたのは、岩手県盛岡市に位置する生出第一ファームです。
飼養坪数は2,574坪で、12棟ある鶏舎の中には128,000羽の鶏たちがのびのびと育てられています。
鶏舎の床部分と基礎部分の床下3cmほどは白くなっていました(写真下)。これは消毒用の石灰。粉だと風で飛んで行ってしまうため、水で溶かした石灰を散布しています。
「人の健康を考える」安全な鶏肉をつくるため、
徹底された品質管理
次に岩手県八幡平市に位置する鶏肉の処理・加工を行う岩手農協チキンフーズ(株)さんの八幡平工場にお邪魔しました。こちらの工場では1日に約81,000羽を処理しています。
写真のように徹底防備!クリーンローラーや
手洗いも徹底するなど、安全な鶏肉をつくるため
鶏舎に引き続き衛生管理が徹底されていました。
鶏ふんも灰もすべて必要「環境の健康」が考えられた、無駄のない発電方法
最後に、バイオマス発電所を見学させていただきました。バイオマス発電とは、植物や動物から得られる資源を燃焼し、発生する蒸気でタービンを回して電気をつくる方法です。
十文字チキンバイオマス発電所では、生物由来のバイオマス「鶏ふん」を用いて発電しており、石油等を必要としないためクリーンなエネルギーを生み出しています。
他の畜産ふん尿に比べ、燃料として優れています。
※カロリーとは、空気によって燃える時に発生する熱量(発熱量)のこと
発電現場の様子
中央操作室
オレンジ色に映し出されているモニターは焼却炉内の様子です。中で異常がないかをモニタリングしています。画面が暗くなっている際は、何か問題が起きている証拠。その場合には、空気や鶏ふんの送り方を変えるなど対応をすることで、焼却炉内のオレンジ色を保ちます。また、発電所の火を止める際は4日程かけて掃除を実施。点検口から人が入り、灰など不純物の固まりを除去します。
※鶏ふんはボイラー燃焼炉へと運ばれます。
燃料ピット内
燃料ピットは深さ8mもあり、3日間分(約1200t分)の鶏ふんを保管できる収容力があります。大きなクレーンは1掴みにつき、約3t分の鶏ふんを持ち上げることができるそうです。専用の免許は必要ですが、手動でも操作できるとのことでした。また、クレーンは年次点検やワイヤー点検を実施しています。
燃焼後に残る灰は、リン酸やカリウムといった
野菜や植物を育てる際に重要な成分を豊富に含んでおり、
肥料原料として活用され、地域資源循環の役割を担っています🌼
※年間売送電量は約3630万kWh(約1万世帯分)となります。
取材協力:岩手農協チキンフーズ(株)八幡平工場
十文字チキンカンパニーバイオマス発電所