NPO法人北海道グリーンファンド

市民風力発電所・秋田1号機(秋田県秋田市)

市民風車が地域を生まれ変わらせる

 「秋田県では初めての市民風車で、地元の子どもたちから愛称を募集しました。潟上市になる前の天王町に由来して、『天風丸(てんぷうまる)』とつけました。私にとっては子どものような存在。『秋田1号機』ではなく、つい『天風丸』と呼んでしまいます」と語るのは、NPO法人北海道グリーンファンドの滝本さん。

 『天風丸』には、秋田はもちろん、全国から出資や寄付が相次ぎました。出資者のなかには、地元中学校の生徒会の名もありました。生徒たちみんなでアルミ缶などの資源ごみを集め、そこで得た収益を出資してくれたんです。うれしかったです。その配当金を、学校の環境学習に役立てているとも聞きました。

子どもたちの未来を、市民風車に託したい

 市民出資による風力発電は、東日本大震災以降、全国に広がり、今では22基を数えます。
『天風丸』もそうですが、市民風車のファンドを募集すると、すぐに枠がうまります。少しずつお金を出し合い、みんなで風車を回している気持ちになれるのかもしれません。たくさんの方に関わっていただき、少しずつエネルギー社会が変わっている手ごたえを感じますね。
 『天風丸』は、そうした大きな期待を受けて、今日も回り続けています。