神奈川中央養鶏農業協同組合

鶏舎太陽光発電所(神奈川県愛甲郡愛川町)
直売所太陽光発電所(神奈川県愛甲郡愛川町)

太陽光発電をパルシステムでんきへ

 神奈川県西部の丘陵地で約60万羽の鶏を育てながら、パルシステムの『産直たまご』の産直産地のひとつとして、新鮮でふっくらとした卵をお届けしている神奈川中央養鶏農業協同組合。その広大な鶏舎の屋根を活用して太陽光発電ができないか発想したのは、原発事故を目の当たりにしてからでした。
 地域と共に生きる― 電気事業は、私たち養鶏農家にとって希望のある取り組みなんです。

バイオマス発電にも挑戦したい

 かねてよりバイオマス発電ができないか試行錯誤をしてきました。 毎日60万羽から生まれるダンプカー6台分の鶏糞は、どうしても臭気問題を引き起こしてしまい、 これまでは鶏糞を天日乾燥、ときには火力乾燥させ、発酵させてから肥料に循環活用していましたが、臭気自体はどうしようもなく、ときにはクエン酸をかけて抑制する方法もとってきました。

 しかし、それでも限界はある。だからこそ、鶏糞を発酵させることで生まれるメタンガスが電気のもとになると聞いて「これだ!」と思ったのです。

 けれど、バイオマス発電の建設はそう簡単なものではありません。 巨大なプラントを建設する費用と場所が必須でした。 そこで、まずは地域に点在する鶏舎の屋根に太陽光パネルを載せ、再生可能エネルギーの実践を始めてみよう、となったのです。
 すると、組合に加盟している養鶏農家さんたちも「おもしろそうだな」と関心を持ってくれる。 そうして仲間の意識の高まりも踏まえながら、遠くない将来、バイオマス発電にも挑戦しようと思っています。