しずおか未来エネルギー㈱

日本平動物園太陽光発電所(静岡県静岡市)
西ケ谷資源循環体験プラザ太陽光発電所(静岡県静岡市)

生活のなかに“発電所”がある

 「東日本大震災で停電を経験して、電気は生活に欠かせないことをこの時改めて痛感しました。大切なものなのに、誰がどこでどのように作ったのかわからなかった。これではいけないと思ったんです」と語るのは、しずおか未来エネルギー㈱の服部さん。
  静岡市のシンボルともいえる日本平動物園をはじめとし、J リーグのサッカーチーム、清水エスパルスの本拠地「IAI スタジアム日本平」の駐車場にも太陽光パネルを設置しています。建設資金は市民計203人からの出資金と理念に賛同した地元金融機関からの融資です。「参加する視点が生まれたら、もしかしたら自分事としてもっと関心が芽生えるかも」。そう考えた末にたどり着いた、市民出資という方法でした。

 “さまざまな市民の力”が地域を動かした

 「私1人の力では到底できなかった。地元の住人や企業、団体、自治体、“さまざまな市民”の力が結集して、地域が動いたんです」と服部さんは当時を振り返ります。
 これまでの市民活動で培ってきた人脈や経験は、しずおか未来エネルギー㈱の立ち上げ、発電所の計画にも生かされました。市民団体や地元自治会、静岡市などから成り立つ協議会に掛け合い、今では静岡市内5つの公共施設に太陽光パネルが設置されています(写真は日本平動物園に設置された太陽光パネル)。